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LPI-Japan記者会見レポート
LPI-Japanがオープンソースデータベース技術者認定試験の開始を発表

プレスリリースUpdate:2011.06.09
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 Linux技術者の認定機関として「LPIC」を実施する特定非営利活動法人エルピーアイジャパンは、多くのマスコミ関係者にご参加いただく中、6月8日東京都千代田区のアットビジネスセンターにおいて、オープンソースデータベース(以下、OSS-DB)を題材とした新しい試験「オープンソースデータベース技術者認定試験」を開始することを発表しました。
 以下、記者会見の内容をお伝えします。

理事の集合写真

(左より)
LPI-Japan理事 池田秀一氏
LPI-Japan理事/富士通 福地正夫氏
LPI-Japan理事/NECソフト 鈴木敦夫氏
SRA OSS 石井達夫氏
LPI-Japan理事長 成井弦
日立 橋本尚氏
NTT OSSセンタ 木ノ原誠司氏
LPI-Japan理事/NEC 高橋千恵子氏
LPI-Japan理事/ミラクル・リナックス 中野正彦氏

風景エルピック君

 【関連プレスリリース】
 「LPI-Japanがオープンソースデータベース技術者認定試験の開始を発表」

当日の様子

LPI-Japan理事長 成井弦氏

「OSS-DB技術者認定制度の概要と目的」

成井弦氏

 LPI-Japan理事長 成井弦より、OSS-DBが今後ますます重要になること、それを支援するために認定制度を開始することなどが発表されました。

 「今後5年から10年の間に、どのようなOSSが広がるかを予想しますと、ミドルウェアにおいてコスト負担が大きい”データベース”であると思います。 (略) そしてPostgreSQLは、今後日本においてより一層広く活用されるOSS-DBでしょう。」

 「商用DBの認定を持っておられる方が、OSS-DBの認定を持つことで、”より素晴らしい仕事ができる”、”よりしっかりとした差別化ができる”ような補完の関係を作りたいと思っております。」

配布資料ダウンロード:OSS-DB技術者認定制度導入背景説明(692KB)

SRA OSS, Inc. 日本支社取締役支社長 石井達夫氏

「認定業務移管について」

石井達夫氏

 SRA OSS, Inc. 日本支社取締役支社長 石井達夫氏から移管の経緯が紹介されました。「SRA OSSはこれまでPostgreSQL認定制度を実施してきました。LPI-Japan OSS-DB技術者認定制度の開始に伴い、この認定業務はLPI-Japanへ移管されることになります。」

 「我々は2004年の10月からPostgreSQLの認定制度を始めています。オープンソースの普及を阻害する大きな要因のひとつがエンジニアの育成が不十分だからです。もちろん、エンジニア育成のトレーニングはそれ以前から取り組んでいましたけれども、実際に勉強したエンジニアのレベルを客観的に判断する指標がないというのは、エンジニアのスキルを示す意味でも、採用する側でも問題です。」

 「しかし当時から、一企業であるSRA OSSではなく、もっと公的な立場にある団体に認定制度を移管したいと考えてきました。今後はLPI-Japanさんが認定制度を運営してくださるということで、SRA OSSといたしましては業務を移管し、以降はトレーニング事業に注力して貢献していきたいと考えております。」

LPI-Japan理事兼試験開発WGリーダー / NECソフト株式会社 鈴木敦夫氏

「試験の開発理念」

鈴木敦夫氏

 認定試験の策定を進めたワーキンググループのリーダーであるLPI-Japan理事兼試験開発WGリーダー / NECソフト株式会社 鈴木敦夫氏からは、試験策定にあたって想定した人材像、それを反映されるための試験の内容などが発表されました。

 「OSS-DBを理解してミッションクリティカルのシステムを構築できる、OSS-DBを使って充分な性能を発揮できるシステムを作れる、トラブルに対して迅速に対応できる、そうした技術者を認定することを想定して試験を設計しております。」

 「認定試験は”Silver”と”Gold”という2つの種類があります。Silverでは、データベースの設計・導入・開発・運用ができ、現場でしっかりとシステムを構築できる技術者像を目指します。Goldでは、より大規模なデータベース、ミッションクリティカルなシステムなどで設計の指針を示すことができ、改善したり、高度な運用管理を実施できる人材像を想定しています。試験については90分の試験をそれぞれ実施します。」

 「今回の試験は運用管理の部分の比重が多くなっています。これはより実務レベルで使われる方の認定を重視しているためです。実際にOSS-DBを業務に活用している方は、比較的すんなりと入っていける試験です。採用するOSS-DBはPostgreSQL 9.0です。大半の試験の問題はPostgreSQL 8.0にも対応していると思います。」

配布資料ダウンロード:オープンソースデータベース(OSS-DB)技術者認定試験のご案内(747KB)

日本電信電話株式会社 研究企画部門 OSSセンタ センタ長 木ノ原誠司氏

「PostgreSQLの重要性とOSS-DB技術者認定制度への期待」

木ノ原誠司氏

 ゲストスピーチとしてNTT 研究企画部門 OSSセンタ センタ長 木ノ原誠司氏から、OSS-DB技術者認定試験に寄せる期待が紹介されました。

 「NTT OSSセンタは、PostgreSQLの開発に積極的に貢献するなど、PostgreSQLコミュニティにとっても重要な企業のひとつです。」

 「NTTグループの社内システムおよび関連するお客様に提供するシステム等にPostgreSQLを導入しているのですが、そうした取り組みを進めるなかでどうしても”人材の不足”が問題として見えてきました。OSSを活用したシステムを作る上には、OSSを扱える人材が増えないと難しいところがあります。」

 「すでにOSS-DBは十分に、24時間動作するような企業のミッションクリティカル系のシステムで使っていくことができるレベルです。今後はコミュニティへの貢献などと共に、関係する人材の技術力の底上げをはかっていくことが大切になってくると思います。そうしたこともあり、今回のLPI-JapanのOSS-DBの試験に対して多大な期待をしております。」

LPI-Japan理事 / 日本電気株式会社 高橋千恵子氏

「理事企業を代表して」

高橋千恵子氏

 LPI-Japan理事 / 日本電気株式会社 高橋千恵子氏からは、OSS-DB技術者認定制度をはじめることになったきっかけが紹介されました。

 「今回のOSS-DB技術者認定制度はNTT OSSセンタさまから受けたご相談がきっかけとなっています。当時、既にPostgreSQLは広く認知され利用されているオープンソースデータベースでした。しかし、LPI-Japanでは、これをもっと広めるためにはどうすれば良いのか大手ベンダーや有識者の皆さまのご意見やアドバイスを頂戴しながら検討をした結果、今回の認定試験という取り組みになりました。」

 「今秋には、OSS-DBの基礎を学べる教材として『OSS-DB標準教科書』の無償提供を開始すべく企画を進めております。ぜひご期待ください。」

記者総評

 日本は商用DBからOSS-DBに移行する際に、PostgreSQLが採用されるケースが多いと言われています。PostgreSQLは商用DBとの親和性が高いというのがひとつの理由です。ライセンス的に扱いやすいという面もあります。しかし、商用DBのような認定試験や認定制度がなく、扱える技術者が不足しているというのが現状です。今回LPI-Japanから発表されたOSS-DB技術者認定制度は、こうした状況を改善し、企業におけるOSS-DB採用を促進する材料になるといえそうです。

コメント

木ノ原 誠司 氏

日本電信電話株式会社 研究企画部門 OSSセンタ
センタ長 木ノ原 誠司 氏

コスト競争力の激化やオープンイノベーションが進むこの時代、OSSを活用した戦略的ICTの実現は時流に乗った展開です。システムの基幹であるデータベースは、システム全体に占めるコスト比率が高いですが、技術的な難易度も高いため、OSSの導入が遅れていた部分でした。今後はOSS-DB技術者認定試験を活用し、人材拡大による市場の活性化とユーザフレンドリーなOSSの導入推進を進めて行きたいと思います。

石井 達夫 氏

SRA OSS,Inc.日本支社
取締役支社長 石井 達夫 氏

SRA OSSは、PostgreSQLのサポート、トレーニング、コンサルティングなどPostgreSQLを利用する皆さまを支援するサービスをいち早く立ち上げてまいりました。この思いは、「皆さまにPostgreSQLを安心してお使いいただけるように」ということにあります。OSS-DB技術者認定試験の開始により、PostgreSQLをはじめとするOSS-DBの利用が加速されると確信しています。それをOSS-DBアカデミック認定校という立場で術者育成を推進しつつ、様々なサービスでトータルサポートさせていただきます。

橋本 尚 氏

株式会社日立製作所 ソフトウェア事業部
橋本 尚 氏

LPIが日本で、LPICを開始して以来、OSS・Linuxの技術者が、LPICの認定を取ることにより、その技術力を客観的に認知出来ることが出来、技術者、企業双方にとって、Linux活用の場が広がりました。
今や、OSSは、Linuxだけではなく、データベースの分野まで広がりを見せています。そのような中で、OSSデータベースの技術スキルを客観的に認定する試験の誕生は、OSSデータベースの普及を加速することに貢献出来ると期待しています。

福地 正夫

LPI-Japan理事
福地 正夫(富士通)

私は日頃からオープンソースを扱う技術者と接する機会が多いのですが、Linuxを含めたオープンソースのスキルを持った技術者が少ないことを痛感しております。
この技術者のスキルアップを手助けする手段として、本試験は有用であると思っています。
本試験はようやくスタートラインに立ったところですので、今後は皆様のご意見を参考にして、より一層市場ニーズにマッチした試験となるためのお手伝いができればと思っています。

中野 正彦

LPI-Japan理事
中野 正彦(ミラクル・リナックス)

近年オープンソースのデータベースを導入する企業が増えている一方で、オープンソースのデータベースのスキルを持つ技術者が不足しているのが現実です。
このような状況において、OSS-DBの技術者認定資格試験を開始することは非常に意義があることと感じています。
この認定資格を取得することが企業と技術者にとってメリットや価値のあるものにすることができるように微力ながらお手伝いできればと思っており、オープンソースのデータベースの技術者が増えることを期待しています。

丸茂 晴晃

LPI-Japan理事
丸茂 晴晃(横河電機)

高い技術レベルをもつ技術者を、第三者が判断する方法の一つとして「認定制度」があります。オープンソースソフトウエアの世界でも認定があったらどうだろうとのことからLPICはスタートしました。そして今回、新たな認定OSS-DBが始まります。
現在、ITベンダーが提供するサービス範囲は従来の製品サポートから、システム対応へと広がってきております。今回リリースするOSS-DBはシステム対応をする上で、次のステップへの重要なスキルパスのひとつになると考えております。
資格取得はスキルアップのひとつの方法に過ぎません。しかし、わかりやすく具体的な方法です。
今後も、こうしたお手伝いを技術者、そしてそれを支える皆様と共に進められるよう活動していきたいと考えております。

池田 秀一

LPI-Japan理事
池田 秀一

以前に、商用データベースのOracleに関わり、さらにPostgreSQLの商用ディストリビューションを提供していた者としては、PostgreSQLなどの OSS DBMS が、商用データベースと肩を並べて、業務システムに活用される時代となっていることに感無量です。
そして、今回 OSS DB をターゲットとした資格認定が特定企業に依存しない形で提供されることは嬉しい限りです。「OSS-DB技術者認定試験」が広まることを期待します。

登録商標

Linux Professional Institute Japan及びLPI-Japan は、特定非営利活動法人 エルピーアイジャパンの登録商標です。
Linux はLinus Torvalds の登録商標です。
文中に記載されているその他すべての商標は、それぞれの所有者に所有権が属しています。

本リリースのお問い合わせ先

LPI-Japan事務局
電話番号
FAX番号
03-3261-3660
03-3261-3661
URL http://www.lpi.or.jp/
E-mail press@lpi.or.jp

LPI-Japanについて

LPI-Japanは、日本での OSS/Linuxの技術力認定試験の普及とOSS/Linux技術者の育成のため、2000年7月に設立されたNPO法人です。
LPI-Japanは、Linux技術者の技術力の認定制度「LPIC」などのIT技術者の技術力の認定制度を中立公正な立場で公平かつ厳正に運営することを通じて、日本におけるOSS/Linux技術者の育成、さらにはOSS/Linuxビジネスの促進に寄与する活動を展開しています。

LPI-Japanの概要

法人名 特定非営利活動法人 エルピーアイジャパン
所在地 〒102-0082 東京都千代田区一番町15 一番町コート6F
連絡先 TEL:03-3261-3660、FAX:03-3261-3661、e-mail:info@lpi.or.jp
設立 2000年(平成12年)7月28日
業務内容 OSS/Linuxの普及・推進、OSS/Linuxに関する技術者認定試験の実施と認定
役員 理事長 成井 弦
理事 高橋 千恵子
鈴木 敦夫
鈴木 友峰
福地 正夫
中野 正彦
丸茂 晴晃
池田 秀一
監事 寺本 振透
LPI-Japan プラチナ・スポンサー企業名 株式会社アイエスエフネット
NECソフト株式会社
株式会社ケンソフト
株式会社コンピュータマネジメント
株式会社ソルクレオ
ターボリナックス株式会社
株式会社デージーネット
日本SGI株式会社
日本電気株式会社
株式会社ピーエイ
株式会社日立製作所
富士通株式会社
ミラクル・リナックス株式会社
株式会社リーディング・エッジ社
リナックスアカデミー
株式会社リンク

以上16社。(2011年6月9日現在)
※五十音順
LPI-Japan OSS-DBアカデミック認定校 株式会社リナックスアカデミー
SRA OSS, Inc. 日本支社

以上2社。(2011年6月9日現在)
※加入順

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